見えない枠組みを意識する。



 余白の項目でも触れたのですが、デザインといっても、何も目に見えているものだけを扱っているわけではありません。見えているものが当てはまっている枠組み、そんなところを設計することから、既にデザインは始まっています。


 他のエントリを見てくださった方は気づかれると思いますが、このエントリでは、一行あたりの文字数を減らしています。改行するまでの文字数が短くなり、他のものよりは読んでいて少し忙しい感じがするかも知れません。こういった忙しい雰囲気は、例えば雑誌やタブロイドなどの活気のあるムードや、鮮度の高さを伝える時にぴったりです。


 一方、文字数が減っていることから、段組みのまわりの余白が増えています。こうした余白をマージンと言います。一般にマージンを大きく取っているデザインは、高級感を伝えたいときに向いていると言われています。


 一行の文字数が減ることによって文章に活気や勢いが生まれます。しかし、文字数が減ってそのままスペースが減っていると、活気や勢いとはおよそ正反対の雰囲気の静かさ、高級感が出てくるので、もし演出したいのが活気であるなら、何か別の要素でスペースを埋める必要があるかもしれませんね。


 建物では土台が大事と言われますが、マージンはデザインの土台と言えるかもしれません。マージンという見えない枠組みを土台に、その中の各要素のせめぎ合いの中で、全体を一貫したトーンの中に収めていきながら、デザインは成り立っていきます。



Question :
お菓子が高級であるほど、増えていくものはなんでしょう?