「文字の先と端」 JAGDA教育委員会セミナー


2007年にJAGDA主催で行われた文字に関するセミナー、「文字の先と端」の講演録がpdfにまとめられ、JAGDAホームページよりダウンロードできるようになっています。


「文字の先と端」JAGDA教育委員会セミナー
http://www.jagda.org/archive/event/2007/mojinosakitohashi/


一連のpdfを読んで、文字と意識、そして無意識との関連というテーマが浮かび上がってくるように私は感じました。
国家(デンマーク)、鉄道、金融機関という国家基盤ともいえるもののデザイン(ポー・リンネマン氏のお話)は人々、民族の意識/無意識をある種、規定していくような作業と言える気がします。
また、小磯氏の漢字に関するお話は、漢字文化圏日中韓)の無意識の躍動が、文字という形に現れ出ているように感じられ、非常に刺激的です。
葛西さん、服部さんのお話からは、半分無意識的な自分の内側からにじみでてくる「私」の感覚を、プロフェッショナルの仕事としてアウトプットする「公」の側面にどう転回するか、というお話として私は読み取りました。


このブログでは今までに「マッシヴなフォント」としていくつかの「過剰に太い」デザインのフォントを紹介しています。
こうしたフォントを私が意識し始めたのは、もともとは昨日のエントリで紹介した、私のフォントをデザインするにあたって、他にはどのようなものがあるかという意識を持った時から、自分の中で「マッシヴなフォント」という造語を作ったのがきっかけでした。
しかし、世界中のデザイナーのデザインした様々な「マッシヴなフォント」をwebで発見するにつれて、今となっては探せばいくらでも出てくるな、という思いを持ちつつあります。


これらの「過剰に太い」デザインフォントが、デザイン界の一つの流れ、傾向なのかどうかを私に判断することはできませんが、ひょっとすると自分も気づかないうちに何か無意識の流れの中にいて、結果こうしたフォントを意識し、自分でもデザインするに至ったのかもしれない、とこれらの講義のpdfを読んで考えました。