成功者の告白 3つの真実

私にとって大切な教訓を教えてくれた2冊の本を紹介します。


まずは「全脳思考」という新刊を出されたばかりの、神田昌典さんの本です。


成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語

成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語

成功者の告白 (講談社+α文庫)

成功者の告白 (講談社+α文庫)


「成功者の告白」というタイトルで、「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語」というサブタイトルが付いています。ですが、いわゆる「成功法則」的なノウハウをあつかった本ではありません。


この本は小説です。主人公は会社員だったのですが、独立し、起業に至り、大きな成功を収めて行きます。しかしその一方で家族、会社の内部、そして主人公自身に多くの問題が立ち上がってきます。


そうした問題の数々が実は、家族全体を一つの人格、会社全体の一つの人格として考えると、実はこうした問題が起こるべくして起きてくるのだ、という、怖い教訓を教えてくれる本です。


主人公の仕事が好調なとき、一方で家族というもっとも弱い部分にそのひずみが出てきてしまう。そしてそうしたものにはパターンとも呼べるものがあるということ。


主人公は師とも呼べる人との出会いで、かろうじて破局という事態を免れます。仕事や成功というものが、本当は一体何を目指していたのかを問い直して欲しい、という提示をしてくれる本です。仕事で今好調な人、起業を目指している人、起業されている人には是非読んで欲しい本です。


神田昌典さんのあるCDで、神田さんが非常に語気を強めて言った言葉がすごく印象に残っています。
「あんたねぇ、成功したのはいいけど、家族もなしで、たった一人で死んで行きたいの!?」


同様のテーマをあつかった本で、敬愛する野口嘉則さんの本を続いて紹介します。

3つの真実 人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密”

3つの真実 人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密”


「成功者の告白」同様に小説仕立てになっており、起業に成功した主人公が登場します。しかし、こちらは冒頭から絶対絶命のピンチに立たされています。


いわゆる「成功法則」を学び、急速な勢いで成長してきた主人公ですが、こちらの主人公の家族も今、妻は鬱、子どもは登校拒否という苦しい状態に陥っています。そして仕事では内部の裏切りから、絶体絶命の苦境に陥っています。


主人公は自分の信じてきた「成功法則」の限界なのか、と怒りと絶望にかられますが、ふと現れた老人に「3つの真実」を伝えられ、自分、家族、会社を見つめ直して行きます。


この3つの真実を伝えられる流れは感動的です。老人が自らの体験を語り、絶望の果てに伝えられたという言葉(それは是非、本書を読んで確認して下さい。)に、私は涙を流してしまいました。


3つの真実を知り、自分の中の中心軸「自分にとって本当に大切だったものは、本当はなんだったのか」ということを問い直すことで、主人公は家族とのつながりを取り戻します。本当は家族の幸せのために頑張りはじめたのだった、という初心を取り戻すことができたのです。


また、仕事面では状況がすこしだけ好転します。これは老人から伝えられた3つの真実が関係しています。老人は「人生は自分の心を映し出す鏡である」という法則を伝えて、そして主人公がそれを理解して自分を省みたときに、主人公の内面を鏡のように現実が映し出したのです。


どちらの本も仕事とは一見なんの関係もないはずのところが、実は深い部分で繋がり合っている、そしてそのことを知っておくことで、危機は回避することができるということを伝えてくれています。是非多くの人に読んでもらいたい本です。


セラピストの石井裕之さんは、次のようにおっしゃっています。(発言の大意です)

仕事が好調なとき、是非あなたの他の部分に同様に気を使ってあげて下さい。あなたの周りの人間関係、恋愛、家族、健康など全ての部分に。たった一つだけの分野だけが成長することは、長期的にはあり得ない。他の分野を放っておいてたった一つの分野だけを成長させようとしても、いつか他の部分と同じところに戻ろうとしてしまう。


追記
アクセス記録を見ていて、多くの方が「3つの真実」をキーワードにして、こちらの記事を読んで下さっていることに気づきました。


野口さんのことをまだご存知でない方には、こちらの野口さんのブログに是非訪れてみて下さい。一つ一つの記事が非常に深く、多くの学びと気づきを得られます。「鏡の法則」のもとになったお話を読むこともできます。
野口嘉則 公式ブログ 「幸せ成功力を高めよう」
http://coaching.livedoor.biz/

また、野口さんはポッドキャスト番組も持っておられます。こちらも本当にオススメです!
野口嘉則の “幸せ成功法則” <ポッドキャスト>
http://siawaseseikou.cocolog-nifty.com/blog/